この本の内容紹介
様々な種類のどんぐり達が暮らすどんぐり村で帽子屋さんをしているのっぽの「ぽー」、小さな「ちい」、くるくる巻き毛の「くりん」ですが、最近お客さんが来てくれません。
お店には色々な種類のどんぐりの帽子を揃えて置いていて、通りがかりのどんぐり達に帽子を勧めますが、みんな穴が開いていないし一つあれば十分と言って買ってもらえないのです。
悩んだ3粒のどんぐりはたくさんお客さんがいる「とかい」のどんぐり町へ行くことにしたのです。やっとの思いで都会へ着いて、お店を始めますがやっぱり客さんは来てくれません。
ある日のこと、ねずみのお母さんと4匹の子ねずみが帽子を買いに来てくれました。子ねずみは4匹みんな同じ帽子を買っていきました。そして、それぞれが自分のものと分かるように絵具で絵を描いて「わくわくする」素敵な帽子にしていったのです。
帽子屋の3粒のどんぐりは、自分たちの帽子が売れないのは「わくわくする」帽子ではなかったからだと気付いたのです。それから、公園に落ちているあめの包み紙や花など、色々な物を集めて帽子に飾りつけをして素敵な帽子をたくさん作ったのです。
そんな素敵な帽子を並べるとあっという間に完売しました。どんぐり村へ帰っても素敵な帽子は大人気で、行列の出来る帽子屋さんになったのでした。